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昔はよかった・先の見通しが立たない はNG 福島正則、鍋島直茂も嫌った2つの言葉

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嫌いな言葉が二つある。一つは“昔はよかった”。もう一つは“先の見通しが立たない”。

昔もそう言ってボヤく人間が多かったらしい。しかしこれに対して反論する人物がいた。福島正則と鍋島直茂だ。二人とも戦国を走り抜けた猛将であり、そんな姿勢を意外と受け止める向きがあるかもしれない。

正則は側近たちにこう言った。「昔はよかったと言うからには、現在は悪くなったということだ。おまえたちボヤキ組は昔からそんなことばかり言っている。おまえたちの言うとおりなら、現在は途方もなく悪くなっているはずだ。ところがそういう悪世にも、おまえたちは平然と生きているではないか。どんな悪世でも生き抜けるドジョウかナマズのようなたくましさをおまえたちが持っているか、あるいは今の世もおまえたちが言うほど悪くなっていないかのどちらかだ。わしは気が弱くてたくましくない。だから昔と比べてそれほど悪化したとは思わない」。

私も気が弱いから正則の後半の言葉に賛成だ。カボチャのツルかヒマワリの向日性だ。向かう方向に必ずおテント様の日が当たる。

正則は豊臣秀吉の子飼いの武将だが、関ヶ原合戦のときには徳川家康に味方した。石田三成が嫌いだったからだ。

戦後、毛利氏退去後の安芸・備後の二国をもらい大封を受けた。しかしその忠誠を疑う幕府に難癖をつけられて、川中島(長野県)四万石に減俸左遷されてしまった。嘆く家臣たちに正則は「嘆くな。弓は平和になれば袋に入れられて蔵に納められる。わしは弓だ」と言った。納得しない家臣は広島城にこもって抗戦した。正則はこれをいさめ開城させた。このとき家老が籠城者全員の名を書いて、「われら福島正則の家臣なり」と題した。写し取る大名が多く、書かれた武士のほとんどが再就職したという。正則と家臣の“情の絆”は有名だったのだ。

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