2011年に有価証券報告書の虚偽記載が発覚し、企業存続の危機に追い込まれたオリンパス。だが、16年3月期は純利益で過去最高を更新し、自己資本比率も38%まで回復。どのように会社を再建したのか。そして、成長戦略をどう描くか。笹宏行社長に聞いた。
──混乱の中で社長に就任した。4年間、どう取り組んだのか。
就任した当初は、とにかく信頼を回復しなければという思いがあった。そのために、虚偽記載が起きた原因にまでさかのぼって考えた。
不正の背景として挙げられるのは主に二つ。一つは社長の独断を許してしまった経営体制。もう一つは規模ばかりを追い、さまざまな事業に手を出したことだ。これは(不正の原因となった)金融商品だけでなく、事業全体についても同じことがいえる。
その中でも幸いだったのは、製品データの改ざんを行ったわけではなく、ものづくりの現場は非常にしっかりしていたことだ。むしろ現場は、「一生懸命、日銭を稼いでいるのに何をしているんだ」というのが、率直な気持ちだっただろう。
そうした背景を踏まえ、「明確な事業領域に経営資源を集中させ、そこで利益を生んでいく」という会社の姿を目指してきた。普通の会社なら当たり前にやっていることだが、これを達成できないかぎり、信頼も財務基盤も改善することはできないと考えていた。
──どの程度オリンパスを改善することができたのか。
それは、外部からどう見られているかということで、測りようがない。ただ、就任後に掲げた中期ビジョンで目標としていた自己資本比率3割、営業利益率2ケタは2年前倒しで達成することができた。
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