世界で初めて宇宙ゴミ(デブリ)除去の事業化に乗り出すのが、岡田光信CEO(43)が2013年にシンガポールで立ち上げたアストロスケールだ。旧大蔵省、経営コンサルティング会社などを経てIT企業を起こしていた岡田氏の少年時代の夢は宇宙飛行士。40歳を前に宇宙への思いが再び高まる中、デブリの問題を知った。
デブリとは、役目を終えた人工衛星やロケットの残骸、さらにこれらが衝突、爆発して生じた破片などのこと。10cm以上のもので約2万3000個あり、増え続ける一方だ。宇宙利用にとって大きな障害だが、世界で誰も除去に動きだしていない。岡田氏は、「通常、廃棄物には市場があるのにデブリにはない。これはグッドニュースだと思った」。
事業化に向けてまず取り組んだのは、どうやってデブリを除去するか。有人作業を含めて検討した結果、粘着剤をつけた衛星で捕獲し、そのまま大気圏に突入し焼失させる手法を考案した。宇宙空間で使える粘着剤の開発には苦労し、「発注量が少ないため多くの接着剤メーカーに断られた」(岡田氏)が、14年秋にようやくパートナー企業が見つかった。東京に設けた研究開発拠点では、小型衛星の開発も進めてきた。
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