子どもがいない夫婦はもはや珍しくない。むしろ「いらない」と子どもを持たない選択をする人も多い時代だ。本誌が行ったアンケートでは、子どもがいない家庭の48%が子どもはいらないと答えている(図表1)。

ただ前向きな理由から子どもがいらないわけでは必ずしもない。理由は大きく二つある。年齢的な理由と経済的な理由。晩婚化が進む中で子どもを持つ余裕がないというものだ。
年齢的な理由を挙げた118人のうち55%が50代以上、40代も4割を占めた。不妊治療が進歩し40歳以上で子どもを持つ人も増えてきたが、それでも高齢での妊娠・出産には不安を感じる人が多いようだ。
経済的な理由からいらないと回答した108人の年齢は、20代もいれば50代もおりさまざまだ。ただ年収500万円未満の回答者が75%に上った。
子ども1人を育てるのにいくら必要になるのか。内閣府が調査した結果を見ると、食費や教育費などを合わせて中学卒業までにおよそ1900万円が必要だ(図表3)。15歳まで毎年平均で126万円が必要になる。年収500万円の場合、4分の1は子育てに充てる計算になる。家賃やローン、自身の食費、税金を考えれば経済的に余裕はない。


さらに子どもが高校、大学へと進学すれば教育費だけで最低580万円が必要になる。子どもが社会人になる22年間で、最低でも2400万円はかかる計算だ。
一方で、子どもがいないことから嫌な思いをする人もいる。子どもがいない人のうち、4人に1人は肩身が狭い思いをしたことがあると答えている(図表6)。特に職場や家庭で感じることが多いようだ。

「会社の飲み会の話に入れない」「親戚の話題についていけない」など孤立感を訴える声が多い。「仕事で信用されない」との声もあった。結婚し子どもを産み育てるのが常識との見方は根強く、社会はまだ子なしの選択を完全に受け入れてはいないようだ。
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