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ふじの・ひでと●国内外の資産運用会社を経て、2003年にレオス・キャピタルワークスを設立。(撮影:梅谷秀司)
この1年のガバナンス改革は、おおむね私の期待どおりだった。昨年度にファナックが発表した株主還元策の拡充や、富士フイルムホールディングスの大規模な自己株買いは好意的に評価している。
日本の上場企業は、確実に設備投資額や株主還元を増やしているように思う。
いずれ「社長解任」が日常になる
(2014年8月に伊藤邦雄・一橋大学大学院特任教授が取りまとめた)「伊藤レポート」は、株主との対話を積極化しつつ長期的成長を意識した経営へと変わろうというのが趣旨だ。
堅実に経営してはいるがROE(自己資本利益率)が低く、成長もしていない。そんな現状維持型の経営者は、これまではクビになることはなかったが、今後は株主からノーを突き付けられる。ガバナンス改革の効果が、投資や株主還元の姿勢に表れている。
4月のセブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長など、経営者の退任騒動は、今でもスキャンダルとして報じられている。しかし、ガバナンス改革がさらに進歩した近い将来、社長解任は当たり前になる。
次に私が行ってほしい改革は、顧問の情報開示だ。各企業の顧問の年収とポジションを、有価証券報告書などで開示するべきだ。日本の大企業では往々にして、会社の顧問が隠然とした力を持っている。時に重要な人事や投資に関与する一方で、株主総会には出てこないし情報開示もされない。株主が責任を問えないブラックボックスになっている。でも、こんな実態は海外の投資家にはすでに知られている。聖域化した顧問による長老政治にメスを入れないと、日本の大型株のアンダーパフォームは改善されないのではないか。
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