世界4大会計事務所の一角、PwCと提携する、PwCあらた監査法人(あらた)。2006年、カネボウの粉飾事件を受けて解散した、旧中央青山監査法人の出身者を中心に設立された監査法人だ。
今年4月からは、不適切会計問題のあった東芝の監査を担当している。どのような体制で臨むのか。相次ぐ会計不祥事とどう向き合うのか。木村浩一郎代表執行役に聞いた。
──会計不祥事が後を絶たない。監査法人に求められていることは。
言うまでもないが、監査品質だ。私どもは、10年前の設立以来、つねに監査品質を第一にしてきた。監査の総仕上げに監査報告書を企業に提出するが、それが間違っていたらもうおしまい、ダメなんだ、という覚悟を持つことが、ますます求められている。
──監査品質を、具体的にどう確保していくのか。
監査をするときに緊張感を持たなければいけない。その緊張感を組織として担保する仕組みがある。
監査チームのほかに、審査担当のパートナーが確認し、監査チームがしっかりとやっているか検証する。さらに、品質管理本部が監査チームや審査担当の報告を待つだけではなく、自ら確かめに行くことで、緊張関係を作り出している。
さらに、1年に一度、監査品質の検証作業を行う専門チームが米国のPwCから日本に来て、監査チームが作る監査調書を確認している。
──解散した旧中央青山監査法人の教訓はあるか。
05年にカネボウの粉飾事件があり、日本の監査に対する信頼が、日本だけでなく世界でも損なわれていた。あらたはそのときに、世界に通用する監査をしっかりやろうと、ゼロから作り直した法人だ。そのため、資本市場における期待は十分に意識し、それに応えていきたいという、強い思いを持ってやってきた。
この記事は有料会員限定です
残り 571文字
