機を見るに敏な総合商社各社は、「8兆円市場」の商機に着々と手を打っている。
丸紅は子会社の丸紅新電力で家庭向け電力事業に参入する。料金メニューは2月中ごろの発表を予定。四国、北陸、沖縄電力管内を除く全国展開を予定している。
丸紅最大の強みは商社業界随一の実績だ。海外では23カ国で持ち分発電量1万669メガワットと日本企業トップ。国内でも2000年に小水力発電の三峰川電力を買収し、法人向けでは公共施設、オフィスビルなど4000以上の施設と契約する。
家庭向けでは「値段勝負と付加価値の両方を追求する」(丸紅新電力・福田知史社長)。コスト競争力のある他社電源からの調達網に加え、自社でも大型火力などの開発を進める。全国8カ所に保有する小水力発電所は20年までに30カ所に拡大させ、利用者による発電所への出資や見学会などで“再エネ参加型”の付加価値をつける。
販売面では楽天と提携、楽天市場に出資する中小事業者の取り込みも進める。「最終的に勝つのは実績と電源を持つ本物だけ。高圧・低圧を合わせ20年までにシェア5%を目指す」(福田社長)と野心を見せる。
グループの総合力で参入するのが三菱商事だ。「まちエネ」ブランドで家庭用電力を手掛ける新会社MCリテールエナジーを、三菱商事と同社系列のローソンの合弁で設立。初のコンビニ参入組である。
まちエネの料金メニューは一つのみ。セット割もなくシンプルな商品設計なのが特徴で、事業エリアは当面、東京電力管内のみの予定だ。関東圏のローソンで告知するほか、契約者に毎月、コンビニコーヒー無料券などのクーポンを配信する。電気単体の値引き幅は他社に劣るが電気料金1000円当たり「ポンタ」10ポイント(1%)を付与し、お得感をアピールする。
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