ビールや医薬品などで世界的に大型M&Aが相次いだ2015年。その最後を飾ったのは、総合化学の名門企業である米ダウ・ケミカルと米デュポンだった。
15年12月11日に、両社は折半出資で新会社「ダウ・デュポン」を設立して、16年後半をメドに経営統合を完了させると発表した。
単純合計で売上高は11兆円を超え、独BASFを上回り、業界トップに躍り出る。新会社は統合から2年以内に、「農業」「素材」「特殊製品」の事業別に3社に分割し、上場させる計画だ。
今回の統合の背景には、近年の業績停滞がある。ダウの売上高は、直近ピークである11年度を一度も上回っていない。デュポンも14年度売上高は13年度から減少した。
そのため、両社とも、物言う株主(アクティビスト)から目をつけられていた。
日本企業にも積極的に投資している米サード・ポイントは、ダウに対して、競争の厳しい汎用化学品の分離を要求。デュポンも15年前半に、役員の選任をめぐって、別のアクティビストと委任状の争奪戦を展開した。
外圧が強まる中で、両社は経営統合を選択。短期的には、重複事業の統合などで、約3600億円のコスト削減を見込んでいる。さらに、統合後の成長によって、約1200億円の利益創出を見込む。
統合後に2.3兆円規模となる農業事業は、農薬や遺伝子組み換え種子といった分野で高い競争力を誇る。ただ、穀物価格はブラジルなどの供給過多で、足元は軟調に推移。大豆は12年の1ブッシェル当たり17ドル台から、8ドル台まで下落しており、早期の市況回復は望めそうもない。
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