11月2日付の日本経済新聞によると、この4~9月における世界の保険会社のM&A総額は約22兆円で、前年同期の6倍、過去最高を記録したという。世界中の中央銀行がそろって超のつく金融緩和政策を採っているので、むべなるかなという気がする。おそらく買収価格も高騰しているのであろう。
海外進出を加速している日本の生保もその一翼を担っている。先鞭をつけたのは、2014年に米国中堅生保を約5800億円で買った第一生命。これに刺激を受けたのか、この7月には明治安田生命が約6200億円で、8月には住友生命が約4700億円で、共に米国中堅生保を買収、さらに10月には日本生命が豪州生保を約2100億円で傘下に収めると発表した。この流れはまだまだ続くものと思われる。
経済がグローバル化している中では、少子高齢化が進む日本だけで商売をしていても先細りになる、金融サービスといえども国際化は当然だ、という肯定的な見方はありうる。経営環境的にはそのとおりなのだが、単純に快哉を叫ぶわけにはいかない。子細に見ると、大別して二つの問題があることに気がつく。
一つは人材である。
日本市場をいちべつすればわかるように、世界の大手生保はかなり前から海外に進出し、グローバル経営の経験をそうとう積んでいる。経営人材も多国籍化している。
こうした百戦錬磨のライバルに伍していくためには、現地のお客様にどのような価値を提供できるのか、日本の生保の優位性と競争力ははたしてどこにあるのかという点を明らかにする必要がある。
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