電子部品大手のアルプス電気は、収益柱だったHDDヘッドの不振にリーマンショックが重なり、売上高が一時、全盛期の4分の3に減り、利益も低迷した。だが、2012年6月に栗山年弘社長が就任すると業績は急回復。12年度に68億円だった営業利益は、今期605億円を見込むまで持ち直した。復活のカギは何だったのか。今後の舵取りをどうするか。栗山社長に聞いた。
──業績回復の原動力は何か。
車載部品とスマートフォンの2分野が順調に伸びた。車載は車の電装化の流れが進んだことで、われわれが長年取り組んできたセンサーや、通信分野のビジネスが広がっている。
スマホ分野は、“お荷物”と呼ばれたカメラ用アクチュエータとタッチパネルが芽吹いてくれたことが大きい。5年ほど前から市場に紹介していた製品が、ようやくこの1~2年で世の中に出てきてくれた。
──社長就任後に何を変えたか。
アルプス電気は「何をやるか」が明確でないと負けてしまう会社だ。そこで、シンプルな目標を掲げて、それを3年間言い続けてきた。
リーマンショック後、コスト削減で赤字は止まったが、売り上げは伸びず、利益も増えなかった。そこで「とにかく仕事を増やそう。車載で2000億円、スマホで1000億円を目指そう」というスローガンを掲げて、皆で実践してきた。
それを実現できるように、縦割りだった組織も変えた。市場別だった組織は営業、製造といった機能別に組み替え、人員もスマホや車載に大胆にシフトさせた。5カ所あった技術部門も1カ所に集約し、スマホで培った技術を車載に回すなど、連携しやすいように変えている。
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