内閣支持率がかなり落ちてきた。ただ、さらに低下しても、民主党が政権に返り咲くことはありえない。理由はマキャベリの名著『君主論』に書いてある。
マキャベリは、一度反乱を起こした地域が再度元の政権の下に入ると、その政権は容易に支配を失わないと言う。新しい君主は権力を濫用して多くの人を傷つけたために政権を失ったからである。仲間たちも、多くの人が傷つくのを見て、離反していった。
民主党政権のあまたの迷走を思い出してほしい。政治主導と言って、官僚の判断を徹底的に排除し、事業仕分けという“公開裁判”で事業の中止を求めた。文化大革命のように、糾弾の対象になった友人や知人が当時を語り続け、聞かされる人々は二度と繰り返すまいと心に誓う。刷新を望んだ人々が、以前よりも自民党を愛するという皮肉──。
マキャベリズムという言葉の印象から『君主論』は権謀術数の書と誤解されるきらいがあるが、指導者が権力をどう扱うべきかという点で、示唆に富む著作だ。今からでも遅くない。日本人は『君主論』から多くを学ぶ必要がある。
たとえば、社員に請われて社長になった人物が就任後に反対派を次々に粛清したりしたら、恨みつらみが社内に蓄積して、急速に求心力を失うだろう。こうしたときに何をすべきで、何をしてはいけないかが見つかるはずだ。海外現地法人の社長に就任したときの現地スタッフとの付き合い方、買収した会社の運営など応用問題にも有効だろう。
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