「独占そのものは問題ではない。ただし、独占企業は独占市場や隣接市場でその優位を乱用しない責任がある」
4月15日の会見で、欧州委員会のマルグレーテ・ベステアー委員(競争政策担当)はこう明言した。
欧州委は独占禁止法であるEU(欧州連合)競争法違反の疑いで、グーグルに異議告知書を送付した。同社の価格比較表示サービス「グーグルショッピング」が、検索シェアで9割を占めるとされる優位な立場を不当に利用し、(パソコン画面でライバルより見やすい位置に表示するなど)優遇措置を行っている、との暫定見解を示している。
グーグルは即日、「ユーザーは今やさまざまな手段で情報を探し出し、アクセスすることができる。異議告知書の内容は的外れだ」と公式ブログで反論している。
今回、欧州委に告発をしたのは米国企業5社を含む20社・団体(「強まる巨人包囲網」図表1参照)。彼らの不満の一つに、グーグルの自動検索アルゴリズムの頻繁な変更がある(図表1)。グーグルにしてみれば、有害なスパムサイトを除いたり、ユーザーが目当ての検索結果に的確にたどり着けるようにするための不断のシステム改善の結果だ。だが、検索のガリバーが表示条件を変えると、ほかのサイトはその対策を打たざるをえない。彼らの一挙手一投足に、リンク先は右往左往しているのが実態である。
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独禁法違反だけではない。グーグルには大きく分けて4種類の壁が立ちはだかっている(図表2)。
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思い出したくない過去の記述などの削除を求められる「忘れられる権利」については、昨年5月に欧州司法裁判所が元サイトだけでなくグーグルの検索結果からも表示を削除するよう求める判決を下した。グーグルは専用ページを設けてEU域内で削除要請を受け付け、1年間で100万件近い要請のうち4割強をすでに削除している。ただ、EU域外の地域ではそこまで本格的な対応はしていないため、同じ検索ワードで違う結果が出ることもある。
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