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インフレ目標政策を改定せよ 考慮すべき3つのこと

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【今週の眼】小峰隆夫 法政大学大学院教授
こみね・たかお●1947年生まれ。東京大学卒。経済企画庁経済研究所長、物価局長、調査局長、国土交通省国土計画局長などを経て、2008年から現職。日本経済研究センター理事・研究顧問も務める。著書に『人口負荷社会』『日本経済論の罪と罰』『政権交代の経済学』など。(撮影:尾形文繁)

第2次安倍政権が発足した直後の2013年1月、政府と日本銀行は共同声明を発表し、消費者物価の前年比上昇率2%という物価安定目標を掲げ、金融緩和を推進してこれをできるだけ早期に実現することを明らかにした。日本におけるインフレ目標政策の開始である。

その後、2年以上が経過し、この政策の問題点がしだいに明らかになってきた。なにしろ初めての経験なのだから、実行してみてあらためてわかる問題点が出てくるのは当然である。この経験を生かして、インフレ目標政策を改定すべきだ。

その際、私が考えてほしいと思うのは次の三つである。

第一に、インフレ目標の達成時期を特定しないことだ。黒田東彦日銀総裁は、異次元緩和の当初から「2年で2%」という目標を示し、「目標達成が難しい場合は、躊躇なく追加緩和を行う」と明言してきた。

しかし、物価には多くの要因が作用し、金融政策の力だけで特定の時期に特定の物価上昇率を実現することは難しい。現に2年以内に2%は実現しなかった。その無理な目標を無理に実現しようとしたのが14年10月末の異次元緩和第2弾だった。この追加緩和は円安を引き起こし、原油価格下落による交易条件改善効果を打ち消してしまい、いわゆる出口戦略をより難しくしてしまった。2%の物価目標はあくまでも長期的な目標として位置づけるべきだろう。

第二に、物価上昇率の目安をいわゆるコアコア指数とすべきだ。消費者物価指数には、総合指数、生鮮食品を除く指数(コア)、食料(酒類を除く)およびエネルギーを除く総合指数(コアコア)の三つがある。

現在のところ、冒頭に示した政府・日銀の共同声明にある物価は、何も修飾語がないので総合指数を指すものと思われるが、その時々の動きはコアで議論されるのが普通だ。

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