享年37歳空手家ベーシストの彼女が遺した生き様 33歳でがん告知､SNSやブログに刻み続けた

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古田雄介 : フリーランスライター

2021/10/27 9:00

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病状に関する情報は、9月に正式加入したロックバンド「アップル斎藤と愉快なヘラクレスたち」での活動や、空手道の試合や稽古といった日常のなかに織り交ぜながら、Twitterを中心に少しずつ表に出すようになっていく。

「駆け抜けた、やっと言えた」

抗がん剤治療中と初めて明かしたツイート（筆者撮影）

＜先生からアジア大会の案内来てましたが体調不良で断念しま
インド行きたかった＞
（2017年12月16日 Twitter／https://twitter.com/bacchi1208/status/942034729670393856）

＜組手中に中段飛び込んで普通に足擦った痛くもないし
よくある事なので放って置いたら
血が止まらなくて止まらなくて止まらない！？
皆がひくくらい止まらなーーい！！
稽古後居残りで床拭きしました。。うち免疫機能低下していた事を忘れてた、血小板て大事なんだなぁと。
あーびっくりした＞
（2018年1月27日 Twitter／https://twitter.com/bacchi1208/status/956934486398156800）

＜名古屋帰り若干の酒気帯びで
朝から治療のため病院へ
採血5本のうち1本をリップだと思ってポッケにいれたまんまだった
怒られるかなと思ったけど看護師さんも近況を話すとタフだねぇ！と呆れてました＞
（2018年2月5日 Twitter／https://twitter.com/bacchi1208/status/960339395567001600/）

通院で抗がん剤治療を受けながら、ライブや稽古に身体を動かす日々。進行が非常に早いがんだと医師から説明を受けていたことも後の投稿で明らかにしている。心身ともに厳しい状況のなかで、ネガティブなかたちではなく、努めて明るい口調で少しずつベールを剥がしていった様子が窺える。そのベールも告知から半年経った頃にはかなり薄くなっていた。

＜「このままだと2.3年でお迎えが来ます。」医師に告げられてからも
うちの心はいっさい病んでないし、体が病気しただけ。好きな事は好き。好きなひとには会いにいく。より素直に生きれてむしろ良かったかもしれない！viva！＞
（2018年2月24日 Twitter／https://twitter.com/bacchi1208/status/967068330270928896）

そして2018年3月、全日本総合武道選手権大会での優勝を機にすべてを公にした。初めてウィッグを外したスキンヘッドの写真もアップしている。

＜皆に支えられて優勝出来ました
抗がん剤治療中でも空手はできる！
副作用に悩まされるけど
挑戦して良かった。。
応援ありがとうございました
#全日本総合武道選手権大会
駆け抜けた、やっと言えた＞
（2018年3月18日 Twitter／https://twitter.com/bacchi1208/status/975303745541058560）

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