台湾「超天才」デジタル大臣が語る教育の未来 今、私たちは教育現場で何ができるか

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徐々に日常を取り戻しつつある、教育現場。新型コロナウイルス禍では、新たに改革すべき点が浮き彫りになった。その中で、デジタルが果たせる役割は大きい。教育現場は、これを好機と捉え、変わっていけるのか。私たちは教育現場で何ができるのか。7月に行われた、台湾デジタル担当大臣オードリー・タン(唐鳳)氏のインタビューをまとめた動画から、そのヒントを見つけたい。

【前編】台湾の超天才「唐鳳」が語るデジタル教育の本懐 より抜粋

――新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の感染拡大に対し、台湾の取り組みが世界で高く評価されています。教育現場においては、日本では休校措置がとられ、入学式など通常の予定を進められないうえに、休校中の授業をどう進めればいいのかといった混乱も生じました。台湾では学校教育など、どのように進められましたか。

唐鳳:総合的には、新型コロナによる影響を受けた程度は、他国よりも小さかったと思います。ビデオ関連のテクノロジーが発達したので、不鮮明な画質や、途中で音声が途切れるといった5年前や10年前にはよく悩まされた問題もなくなりました。パソコンを開いて接続すれば、お互いがはっきりと見えることは、もはや普通ですからね。

――デジタル技術やオンラインを活用して教育を支援するということは、日本でもつねに言われていることです。ところが、実際の現場では、どのように導入して、どのように活用すればよいのかという点で、先生たちも子どもたちも試行錯誤をしています。教育現場のデジタル化のために、その具体的な方法や方向性をどう考えていけばよいでしょうか。

唐鳳:「デジタル化」ということが指す内容は、実にさまざまなものがあります。例えば、ビデオチャットや2つの教室を合併させる「ダブルルーム」、1人の先生が担任する教室にいて、専門課程の先生がほかの教室やスタジオといった離れた場所にいて授業を行う「ダブルティーチャー」といったやり方は、いずれも空間という制約を取り除くために行われるものです。別の空間にいても、同じ時間を共有していますね。

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