注目アップルイベントでiPhoneは発表される? 9月15日、誰でも視聴できるオンライン発表会
これまでうまくいっていた活動をそのまま実行できない2020年、特に世界中でロックダウンが起きた4〜6月にあたる2020年第3四半期決算は、ネガティブな数字が予測された。しかしふたを開けてみると、すべてのエリア、すべての製品・サービスのカテゴリーで売上高が上昇し、特にリモートワークやオンライン学習需要で、iPad 31%、Mac 21.6%の売上増を記録した。
さらに、オンラインでのコミュニケーションに移行したことから、出張費が削減され、オペレーションコストはむしろ下がった、と決算発表で発言があったほどに、アップルは「新しい日常」のネガティブ要因を吸収し、事業を拡大させたことになる。
株式市場では、ニューノーマル銘柄としてGAFAをはじめとするテクノロジー企業や電気自動車のテスラに注目が集まり、アップルは時価総額を2年で倍の2兆ドルに乗せ、4分の1の株式分割も行った。
iPhoneは出ない?注目の新製品は?
さて、9月15日のイベントで、アップルは何を発表するのか。
例年9月のイベントでは、新型iPhone、新型Apple Watchを軸に、2019年はiPad(第7世代)が発表されてきた。例年通りであれば、iPhone、Apple Watchに「プラスα」が用意されることになるのだが、今回の発表ではiPhoneが登場しない可能性が高い。すでにアップルは、2020年第3四半期決算発表の電話会議で、iPhoneが例年より数週間遅れることを認めている。
例年、第4四半期決算にiPhoneの初速の売り上げを計上できるタイミングで発表し、在庫が十分整ったタイミングで年末商戦を迎える、という算段だった。しかし10月に発表・発売が延びる場合、2020年第4四半期への計上ができなくなるインパクトがあったので、アナリストが参加する電話会議で、iPhoneの遅れを報告したと考えられる。
そのため、もし9月15日のイベントでiPhoneの新モデルに言及したとしても、例年のように、発表の週末に予約開始、翌週末に発売というスケジュールでは進行しないだろう。もっとも、今回のようなオンライン製品発表会が常態化するのであれば、プレスを集める準備などが要らないため、必要に応じてオンライン発表会を開催すればよいのだ。むしろ製品発表のスケジュール上の自由度は高まったといえる。
今回発表しないのであれば、10月の最適なタイミングで改めて発表会を開催することになる。ただし、iPhoneの発表スケジュールを先延ばしするにも限度がある。10月20日までに発表もしくは発売していなければ、11月3日投開票の大統領選挙の日程にかかってしまうし、11月3日以降に発売日を設定するとしても、11月26日の感謝祭翌日から始まるアメリカ最大のホリデーシーズン商戦に、製品が間に合わなくなってしまうからだ。
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