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実に面白い、海外で「日本製」の列車貸し切り タイやインドネシアで鉄道ファンが挑戦

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  • 高木 聡 アジアン鉄道ライター

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タイ国鉄スパンブリー線に乗り入れた貸し切り列車。秘境駅の雰囲気を愉しむ参加者たち(筆者撮影)

「海外鉄」という言葉をご存じだろうか。その名のとおり、海外の鉄道に乗って、撮って、現地の文化に触れる、時には現地の鉄道ファンと交流するといった鉄道趣味のジャンルである。

世界の鉄道には、日本で失われた「鉄道の原風景」が残っていることも多い。とはいえ、なかなか海外への一歩が踏み出せないというのが常であった。しかし、近年は海外へ飛び出してゆく日本人鉄道ファンがじわじわと増えている。

日本で得られる海外の鉄道情報も圧倒的に増えたほか、スマートフォンが当たり前になったことでどこでもインターネット接続が可能になり、旅行者の不安要素を解消してくれる。さらに、LCC網の拡大は海外へのハードルをさらに下げている。

そんな「海外鉄」の増加を象徴するような、日本人有志による専用列車が運行された。

一見普通の「貸し切り列車」

東南アジアにおけるバックパッカーの聖地とも言えるタイ。安く移動できる長距離列車は昔から人気が高く、日本の支援で製造されたり、ODAなどで導入されたりした車両も多く、一昔前の汽車旅を追体験できる。定期運用こそ退いたものの、ブルートレインの中古車両が渡ったことでも有名だ。また、アジアにおける豪華観光列車の先駆けともいえる国際列車「イースタン&オリエンタル・エクスプレス」も走る。

そんなタイ国鉄で昨年11月3日、一風変わった列車が運転された。

古き良きターミナルの面影を色濃く残すバンコクのフアランポーン駅。同日、この駅に3両編成のステンレス製気動車が入線してきた。見た目は単なる一般列車である。しかし、これが今回の貸し切り列車だ。行き先はアユタヤでもパタヤでもない。向かう先はスパンブリーである。といっても、ピンと来る人は少ないだろう。

だが、実はこの行き先が今回の貸し切り列車の「キモ」なのである。

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【マイナー支線を走破するための列車だった】

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