もう列車が走らず残念!街中に眠る廃線跡10選 思いがけない場所で「遺構」を発見する楽しさ

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横浜のみなとみらい地区にある汽車道。現在は観光客が行き交う(筆者撮影)

鉄道廃線跡を利用した遊歩道やモニュメントは全国いたるところに存在する。中には、人里離れて訪問するのが至難の業な場所もあるけれど、観光地や市街地にあって誰もが手軽にアクセスできるものも多い。今回は、そうした中から気軽に楽しめる場所をリストアップしてみた。

北海道の鉄道は過疎化が進んだこともあって廃線となった路線は数多い。それらをしのんで記念館やモニュメントを建てたり、廃線跡を活用した取り組みも目につく。そんな中で、まず取り上げたいのは観光で盛り上がる小樽市内にある旧手宮線跡地だ。

北海道有数の観光地にある

1)小樽旧手宮線跡地

国鉄手宮線は北海道最初の鉄道である幌内―札幌―小樽市内にある手宮を結んでいた路線の一部として函館本線南小樽駅から手宮まで延びていた。

人気観光地、小樽の市内にある手宮線跡地(筆者撮影)

旅客輸送は並行する函館本線に客を奪われ、貨物輸送もトラックに移行したため、使命を全うして廃止された。しかし、小樽市内の寿司屋通りから中央通りを経て手宮駅にいたる区間は、線路がほぼ残されたうえ、プロムナードとして整備された。

とくに小樽駅前から小樽運河に至る中央通りとの踏切跡付近は多くの観光客でごった返し、人気観光スポットと化している。

旧手宮駅は小樽市総合博物館となり、北海道ゆかりの名車両が多数保存展示されるとともに、アメリカ製のSLアイアンホース号が現役で走行しているので訪れる人も多い。

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野田 隆 日本旅行作家協会理事

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のだ たかし / Takashi Noda

1952年名古屋市生まれ。早稲田大学大学院修了(国際法)。都立高校に勤務のかたわら、ヨーロッパや日本の鉄道旅行を中心とした著作を発表、2010年に退職後は、フリーとして活動。日本旅行作家協会理事。おもな著書に『にっぽん鉄道100景』『テツはこんな旅をしている』『シニア鉄道旅のすすめ』(以上、平凡社新書)、『テツ道のすゝめ』(中日新聞社)、『ニッポンの「ざんねん」な鉄道』(光文社知恵の森文庫)、『テツに学ぶ楽しい鉄道旅入門』(ポプラ新書)などがある。

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