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中国の経済指標の好転は本物か? 景気・経済観測(中国)

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  • 伊藤 信悟 国際経済研究所主席研究員

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引き続き中国経済の回復を示す指標の発表が相次いでいる。

工業付加価値生産額の実質伸び率(前年同月比)は2カ月連続で上昇し、8月にはプラス10.4%と2桁台に乗せた。輸出も回復基調を保ち、輸出額(名目ドル建て)の伸びは6月には同マイナス3.3%だったが、8月には同プラス7.1%に回復した。固定資産投資も加速し、その名目伸び率は6月のプラス19.3%から8月にはプラス21.4%に上昇している。家計部門をみても、小売売上高の名目伸び率がプラス13%台で推移するなど、堅調さを保っている。

確かに短期的な景気のサイクルという点からすると、中国経済は減速一辺倒の状況にピリオドを打ちつつあるようにみえる。

在庫調整圧力が弱まる

第一に、不安定さは抱えつつも、先進国経済が緩やかに回復に向かいつつある。これまで中国経済を減速させてきた主因の一つが消えることになる。

第二に、在庫調整圧力が弱まってきている。

図表1は、中国の生産・在庫バランスを示したものである。これをみると、2011年末頃から2012年秋口にかけて、生産の伸びを在庫の伸びが大幅に上回る状態(生産・在庫バランスがマイナスの状態)が続いており、この間、中国経済は強い在庫調整力にさらされていた。今年に入ってからも、生産・在庫バランスがマイナスを記録することが多かった。

しかし足元、在庫の伸び抑制が一段と進み、生産・在庫バランスも8月には2年8カ月ぶりにプラス3%ポイントにまで回復している。在庫調整による景気の下ブレ圧力は弱まってきていると評価してよいだろう。

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