米国で異変、民主党が勢いを回復しつつある 州議会選で民主党が巻き返し

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検察官で学校関係のボランティア活動にも力を入れるディングラ氏は、シーク教徒のインド系米国人。昨年の大統領選で、ビジネスマンのトランプ氏がベテラン政治家のヒラリー・クリントン氏を破ったサプライズが、政治に目覚めるきっかけとなった。

だがディングラ氏は、態度を決めていない有権者を前にした選挙演説では、大統領について触れないようにしている。

「トランプ氏に対するリアクションは、ボランティアを活性化させることで起きる。傍観者ではいられないと、私のように行動を起こした人がたくさんいる」

選挙ボランティアを申し出た人は、彼女のサイトを通じた申し込みだけで2000人近くとなり、民主党が言うところの「前代未聞の議会選挙への関心」を証明する形となった。

ディングラ氏が共和党のライバル候補に10ポイントの差をつけた8月の予備選は、投票率が比較的高くなり、普段予備選では投票しないという有権者6000人も投票した。

だがワシントン州の外では、2018年の中間選挙を控え、民主党が若干の勝利を収めたところで政治勢力図が大きく変化する訳ではない。

党再建には州が不可欠

共和党は、26の州政府と、3分の2の州議会で議決権を握っている。民主党は、オバマ前政権の8年間に国政選挙に関心を注ぎ、州議会レベルでは力を失った。

民主党は今では、党再建には州が不可欠だと認識している。また、民主党が主導した医療保険制度改革や環境保護政策を骨抜きにし、移民の取り締まりを強化しようというトランプ氏の政策を押し戻す議案を前進させる機会でもあると考えている。

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