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一流の社長には自分よりも優秀な部下がいる なぜ「守成」は「創業」より難しいのか

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  • 江口 克彦 一般財団法人東アジア情勢研究会理事長、台北駐日経済文化代表処顧問

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自分より優秀な部下がいるということは、それだけ社長が大物の証拠だと周囲は思うはずだが…(写真:den-sen / PIXTA)

『十八史略』に、「守成は創業より難(かた)し」という有名な話があります。ご承知の方も多いと思います。

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唐の太宗(たいそう)があるとき、近くに仕える家臣に「お前たちよ、国家の大業を始める創業と、その大業を守り抜いていく守成とでは、どちらが難しいだろうか」と問いかけます。すると、玄齢(げんれい)が「おそれながら、申し上げます。天下が乱れて秩序が整わないときは、多くの英雄たちが覇を競い、勝者が敗者を家臣にします。私は、創業のほうが難しいと思います」と答えます。すると、もうひとり魏徴(ぎちょう)が「いやいや、昔から帝王たちが天下を苦難の中から勝ち取るのですが、しだいに安楽に流れ怠ることが多く、せっかくの天下を失っております。ですから、私は守成のほうが難しいと存じます」と答えました。

「守成は創業より難し」

それぞれの説を聞いた太宗は、次のように言います。

「玄齢は、私と一緒に天下を取るために、何度も死ぬような危険な目に遭いながら、かろうじて生き延びてきた。だから、創業の難しさを知っている。また、魏徴は、私と一緒に天下を治めるために、心おごってぜいたくになることは富貴から生まれ、世の災いや乱れは物事を疎かにするところから生まれてくることをつねに恐れている。だから、守成が難しいことを知っている」と、まあ、両者の顔を立てるようなことを言った後「とはいえ、創業の困難さは過ぎ去った。しかし、守成の困難は今から諸侯とともに疎かにしないようにしたいものである」と言いました。

ここから「守成は創業より難し」という諺(ことわざ)が生まれます。簡単に言えば「新しく事業を起こすことよりも、その事業を受け継ぎ守り続け、発展させることのほうが難しい」ということです。

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【創業には創業なりの難しさがあるが…】

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