女子高生は､マンガアプリで｢立ち読み｣する 気に入ったらブックオフで続きを購入

「LINEマンガ」はマンガアプリで最も利用されているが、ほとんどの人は併用している（筆者撮影）

では、人気のマンガアプリは何でしょうか。ニールセンデジタルが2017年3月に発表した調査によると、1位は「LINEマンガ」、2位は「comico：コミコ」、3位に「マンガワン」となっています。

私は女子高生に会うたびに利用アプリを聞いているのですが、やはり人気は「LINEマンガ」です。

「LINEマンガ」はLINEによるマンガアプリです。講談社や小学館、集英社など大手出版社のマンガやオリジナルマンガなど、約12万冊のマンガが配信されています。

「無料連載」には毎日無料のマンガが新たに配信されます。無料公開の期間が限定されているマンガは、専用のコインで読める仕組みになっています。早く続きが読みたい場合は、SNSにシェアすると最新話を「先読み」することができます。

SNSのシェア先は、「LINE」「Twitter」「Facebook」の3つがあります。女子高生はTwitterアカウントを複数持っているので、マンガ用アカウントを作ってシェアしているのかなと思いきや、「シェアして速攻消してる」という女子高生が。暇つぶしにマンガを読む程度の人はアカウントを作る労力を割かないようでした。

コインを貯めるのは至難の業

「ストア」では、有料マンガだけでなく、期間限定で無料で公開されているマンガもあります。こちらは単行本の1巻にあたるボリュームが無料になっているためお得感がありますが、1巻のみ無料で続きは購入、というパターンになっています。

続きを読むためには、先ほども触れたLINEマンガ専用コインを使います。120コインが120円で、高くなるほど割引があり、1万200コインは9800円で購入できます。マンガを買うとそのマンガのキャラクターのLINEスタンプがもらえるなど、LINEと連携するキャンペーンもあります。

お小遣いの少ない女子高生は、倹約家です。コインはLINEポイントのように条件をクリアすれば無料で入手できるので、クリアに向けて頑張ります。しかし、コイン獲得の条件に並ぶのはさまざまなサービスへの会員登録がほとんどで、マンガのために個人情報を渡すことに抵抗を感じる人も少なくありません。そこで、架空の住所や名前で登録してしまう人もいるとのこと。登録情報に虚偽があった場合はコインを配布しないと明記されている条件も多く、問題になっていることが推察されます。

「専用コインを貯めるのは大変。でも続きを読みたい」女子高生たちは、ブックオフなどの中古本ショップに出向いて買うこともしばしばです。「レンタルコミック」屋でまとめて借りるという人もいました。