ホンダ、2017年度の営業利益は16%減へ  為替や年金処理が影響、1ドル105円想定

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 4月28日、ホンダは、2018年3月期(今期)の連結営業利益(国際会計基準)が前期比16.1%減の7050億円になる見通しと発表した。為替や年金会計処理の影響などにより減益となる見込み。写真はパリオートショーで昨年9月撮影(2017年 ロイター/Benoit Tessier)

[東京 28日 ロイター] - ホンダ<7267.T>は28日、2018年3月期(今期)の連結営業利益(国際基準)が前期比16.1%減の7050億円になる見通しと発表した。前期に計上した年金会計処理の変更に伴う利益の押し上げ効果がなくなるほか、為替の影響で減益となる見込み。

トムソン・ロイターのスターマイン調査によると、アナリスト23人の今期営業利益の予測平均値は8508億円で、会社予想はこれを下回る。

今期の想定為替レートは1ドル=105円(前期実績は108円)に設定。営業利益を為替の影響で950億円、年金会計処理の影響で840億円押し下げる。ただ、為替・年金会計処理の影響を除けば6.5%の営業増益になるという。

今期の売上高は同1.4%増の14兆2000億円、純利益は同14%減の5300億円を見込む。年間配当は1株当たり96円と前期比4円増配を予想する。

四輪の世界販売は508万台(前期は502万8000台)と過去最高更新を目指す。地域別では、北米が192万台(同197万台)、アジアが206万台(同196万4000台)、日本が68万台(同66万8000台)、中国は135万台(同130万台)を計画する。

倉石誠司副社長は、主力の米国市場について、GDPや失業率などの指標からみると「経済としては良い」としながらも、「インセンティブ(販売奨励金)が非常に増えており、競争は厳しくなっている」と指摘。その上で、同社としては値下げ競争に巻き込まれず、「オデッセイ」や「アコード」といった新型車などに「非常に期待している」と語った。

同時に発表した17年3月期(前期)連結決算では、営業利益が前の期に比べ67%増の8407億円、純利益が同79%増の6166億円だった。タカタ<7312.T>製エアバッグのリコール関連費用の減少や年金会計処理の変更が利益を押し上げた。

前期売上高は同4.1%減の13兆9992億円。四輪販売は北米や中国でスポーツ型多目的車(SUV)や小型車「シビック」が好調だったが、為替換算の影響で減収となった。四輪の世界販売は同6%増の502万8000台と過去最高を更新、初めて500万台を超えた。

マツダも今期世界販売計画は過去最高更新

マツダ<7261.T>が同日発表した今期の連結営業利益予想(日本基準)は前期比19.3%増の1500億円。アナリスト19人の予測平均値は1817億円で、会社予想はこれを下回る。SUV「CX―5」の新型モデルを世界で投入する効果を見込み、中国を除く主力市場で増販を狙う。今期の世界販売は同2.6%増の160万台と過去最高更新を計画。想定為替レートは前期と同じ1ドル=108円、1ユーロ=118円(前期は119円)に設定した。

一方、19年3月期の経営目標として営業利益率は「7%以上」を掲げていたが、「5%以上」に下方修正した。目標設定時に比べて円高が進んでおり為替前提を変えたほか、原材料価格の高騰などを反映したため。

(白木真紀 取材協力:田実直美)

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