ロンドン五輪が閉幕した。4年に1度のスポーツの祭典は、企業にとっては重要な広告宣伝の場である。そこで金メダル級の活躍を見せたのがアップルだ。
女子バレーボールの真鍋政義監督がアイパッドをフル活用する様子は、テレビ番組などで繰り返し紹介された。卓球の福原愛選手、フェンシングの太田雄貴選手、柔道の中村美里選手などが、対戦相手の分析にアイパッドやアイフォーンを使用する姿も報じられた。
日本オリンピック委員会(JOC)はロンドンに、選手用のマックブックやアイパッドを用意していた。これらの端末はアップルが無償配布したのではなく、選手やJOCが自腹で購入したものだ。
一方、悔しい思いをしたのはライバルのサムスン電子。
11社ある「ワールドワイドオリンピックパートナー」の1社として、五輪期間中に選手村などでギャラクシーシリーズをデモンストレーション(写真は開会式でのプロモーションの様子)。
日本でもNTTドコモを通じて、日本選手団にタブレット端末ギャラクシーノートを無償配布した。日本での宣伝にも力を入れ、広告代理店の推定では、サムスン日本法人は期間中に約10億円のテレビCMを打った。しかし、肝心の選手の利用はいま一つ。五輪の宣伝効果は、アップルに及ばなかった。
(山田俊浩 =週刊東洋経済2012年8月25日特大号)

