2026年10月28日、スペインの首都マドリードとセビリア間を結ぶ高速鉄道で列車同士が衝突する事故が発生、11月3日時点で死者数は69人にのぼる大惨事となった。スペインでは今年1月18日、南部コルドバ近郊のアダムス付近で高速列車が脱線・衝突し、46人が死亡する事故が起きたばかりだった。
中国に次ぐ世界第2位の高速鉄道網を誇るスペインで、1年に2度も起きた大惨事。今回の事故では何が起きていたのか。
事故の直前に信号故障
事故が発生したのは現地時間の午前8時53分ごろ。マドリードから南へ118kmに位置するトレド郊外ウルダ付近で、停車していた列車に後方から別の列車が追突した。2本の列車はそれぞれ、マドリードからセビリア方面へ向かっていた。
前方の列車は、マドリード7時54分発の「iryo(イリョ)」6076便で147人が乗車。後方の列車は8時00分発の「AVE(アヴェ)」2080便で397人が乗車していた。iryoは、イタリアの鉄道会社トレニタリアやスペインの航空会社エアノストラムなどが出資し、2022年にスペインでの高速列車運行に参入を果たした新興企業。一方、AVEはスペイン鉄道(renfe)の高速列車だ。
事故原因に関してはこれから本格的な調査が進むとみられる。以下は現時点で判明している状況に基づいているが、調査がさらに進んだ後に新たな別の原因などが判明する可能性もある点はご了承いただきたい。

