藻場は、二酸化炭素(CO₂)の吸収源(ブルーカーボン)としても注目されている。国は藻場などによるCO₂吸収量を2035年度に100万トン、2040年度に200万トンへ拡大する方針を掲げている(2022年度:約35万トン)。
しかし、各地で藻場の減少や消失が続いていることを踏まえると、ブルーカーボンの推進には課題が多い。特に森林とは異なり、海藻は1〜2年で寿命を迎えるため長期でCO₂を固定することが難しい。藻場の継続的な再生や維持管理には時間と費用がかかる。
もっとも、生き物は復元力や適応力を備えているので、人がサポートすれば再生する可能性は十分ある。
三浦半島では、カジメが「ジャングル」のように回復を遂げているエリアもあり、地域差がある。また、西湘方面では相模湾では見られなかった南方系の種も見られ、種の組成が遷移している兆候がある(髙山氏)。
髙山氏は「生息可能な環境は減ったが残っているので、そこに種が再び生息し、継続的に世代交代を促すアシストが必要だと思う」と語り、「環境が好転した際にはその“保護区”のような核となるエリアを足がかりに周りに波及する力が海藻にはある」と話す。
環境負荷を減らすことが当たり前の世の中に
髙山氏の学生が環境保全の取り組みを友達に紹介したところ、「意識高いんだね〜」のようなことを言われたという。
髙山氏は、環境活動は「特別な人がするのではなく、当たり前にクールな行動になったらいいと思っている」と述べ、「環境に影響を与えてしまうのが今の世の中なので、少しでも負荷を落とすことが、より賢くベターな生き方だと思う」と話す。
例えば、水処理や圧送に化石燃料由来の電気が大量に使われているため、水を大切に使うことも、各自ができる事の1つだという。
そのうえで、「社会構造そのものを変革することが、根本的な環境問題の解決につながる。問題意識を持ち、正しい環境リテラシーを身につけた人々がどれだけ増えるかが重要。今は数%にとどまるこうした人たちが数十%まで増えていけば大きな変化が生まれてくると思う」と語った。


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