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キャリア・教育 #還暦バックパッカー教授の世界見聞録

日本の存在感は本当に薄れたのか?海外を旅して見えてきた「モノづくり大国」の変貌と世界に広がる新たな強み

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エチオピアの首都アディスアベバの交差点にズラリ並ぶ日本車
エチオピアの首都アディスアベバの交差点にズラリ並ぶ日本車に遭遇した(写真:筆者撮影)
  • 河瀬 誠 立命館大学ビジネススクール教授、MK&Associates代表
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30年前、日本の電機(エレクトロニクス)産業は、世界で圧倒的な存在感を誇っていた。ボストンでもベルリンでも、家電量販店に行くと、並んでいるテレビもビデオも音楽プレイヤーも日本製品ばかり。日本はまさに「家電立国」だった。

ところが今はどうだろう。ドバイの巨大モールでもフィリピンの地場のショッピングセンターでも、最前列に並ぶのはSAMSUNGとLG。ソニーのロゴを見つけると、そこはデジタルカメラの売り場だった。

また、シャープは台湾の鴻海精密工業の傘下となり、東芝のテレビ事業は中国・ハイセンスに売却された。ソニーも2026年、中国TCLとテレビなどのホームエンタテインメント事業を担う合弁会社を設立する契約を締結。パナソニックもテレビ事業で中国メーカーとの連携を進めている。

「いや、日本のエレクトロニクス企業はスゴイじゃないか」と励ましてくれる友人も何人かいたが、彼らの指す日本企業とはSAMSUNGであることが多かった。

日本の自動車産業は安泰か?

では現在、日本が誇る工業製品は何かというと、なんと言っても自動車だろう。

トヨタは誰もが知る販売台数で世界最大の自動車グループだ。アフリカでも中東でも、「欧州車は高いだけで壊れやすい、中国車は安いがもっと壊れる、日本車が一番安心だ」という話を何回も聞いた。

エチオピアの首都アディスアベバの交差点にズラリ並ぶ日本車に遭遇した(写真:筆者撮影)

しかし現在、世界最大の自動車生産を誇る国は中国だ。2024年の中国の年間自動車生産台数は3128万台、日本(823万台)の4倍近い。

またEVの市場は毎年成長を続け、2025年には世界で2070万台を販売。世界で売れた新車の4台に1台はすでにEVとなった(PHEVを含む)。EVとPHEVを手がける中国のBYDは、2024年に販売台数でホンダと日産を抜いて大きな話題となった。

実際に、5年前にアメリカを旅したときには、テスラは当たり前のようにたくさん走っていたし、3年前の上海の中心街を走る自動車のほとんどは緑ナンバーを付けたEVだった。2年前のブラジルやペルーといった南米の国々でも、至るところに中国EVの宣伝を見た。

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