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ビジネス #鉄道最前線

「単なる弁当」の域を超えた駅弁の存在意義 失われゆく郷土料理を継承、次世代に残す食文化

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駅弁は ボックス席が よく似合う (イラスト:やすこーん)
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「心を奪われたのは駅弁の『調理技術』です」と奥山さん。

「例えば列車の振動に耐えられるように、おかずやご飯を容器に対してぎっしりと詰め込む。隣席への匂いが気にならないよう、香りの強い食材は使わず、冷めた状態でおいしく食べられるようにする。衛生管理はもちろん、酢を使って保存状態を高めるなど、鉄道での食事として、長年、さまざまな工夫がなされてきました」

今でも各地で使われている経木の箱に入った駅弁は、冷蔵技術が発達していなかった時代、温かいご飯を木箱に入れることで余分な水分を飛ばし、冷めてもおいしい状態に保っていた。個人的にも経木に入った「あなごめしうえの」の「あなごめし」は、温かい状態で食べるより、冷めてから食べた方がおいしいと感じたこともあるくらいだ。

経木の箱に入った「うえの」の「あなごめし」(筆者撮影)

駅弁の定義とは何か

そして「駅弁の定義」については「かなり難しいところではありますが、今回実施した調査研究では」と前置きした上で、以下の回答を得た。

・列車での移動中に食することを前提に製造され、鉄道施設を主たる販売拠点として販売されている、または販売されていた弁当であり、地域で伝統的に食されてきた調理法や食材を活用するなど地域固有の内容となっているもの

「そういった意味でも、駅弁は、『鉄道文化と地域の食文化との交差点』かな、と思っています」

鉄道についてはその歴史や車両が注目され、様々な保存活動が進んでいるが、駅弁も鉄道と同様、日本の歴史であり文化である。その駅弁に、もっと注目してもらいたいと切に願う。

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