有料会員登録
キャリア・教育

「活字離れ」でも「スマホのせい」でも「時間がない」でもない、読書が進まない日本人の"意外な理由"

6分で読める
読書
「どんな本でも、すべて理解しなければならない」と考えると、「読書のハードル」が上がってしまいます(写真:ノンタン/PIXTA)
  • 市野瀬 早織 元渋谷教育学園渋谷中学高等学校 国語科専任教諭 市野瀬教育研究所 所長

INDEX

偏差値70以上の進学校で指導し、教え子の5人に1人を東京大学合格へ導いてきた国語科専任教諭、市野瀬早織氏。
東大を目指す学生が自然に身につけている基礎力のひとつが「読み方スキル」だと市野瀬氏は主張する。
文章の要点を素早くつかみ、自分の言葉で説明できる。相手の意図を正確に理解し、的確に判断できる。こうした力は、入試にとどまらず、「社会人として仕事を遂行するため」「リーダーとして活躍していくため」にも欠かせない能力である。
この読み方スキルを、誰でも今すぐ使えるように体系化した市野瀬氏の初の著書『東大合格者が身につけた 一生使える「読み方スキル」』は、発売たちまち5刷を突破するなど、話題を呼んでいる。
その市野瀬氏が、なぜ「本を読みたい」と思っている人ほど、読書を必要以上に難しいものにしてしまうのか。その意外な理由について解説する。

「本を読まない人」も文字は読んでいる

本を読む人が減っています。

『東大合格者が身につけた 一生使える「読み方スキル」』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら)

文化庁の令和5年度「国語に関する世論調査」によると、1カ月に本を1冊も「読まない」と答えた人は62.6%。一方、1冊以上読む人は36.9%でした。

さらに、「以前に比べて読書量は減っている」と答えた人も69.1%に上ります。

では、日本人は文字そのものを読まなくなったのでしょうか。

興味深いのは、本を「読まない」と答えた人のうち75.3%が、SNSやインターネット記事など、本以外の文字・活字による情報には「ほぼ毎日」触れていることです。

つまり、「活字離れ」という言葉だけでは、いま起きていることを十分に説明できません。

もちろん、忙しさやスマートフォンの影響はあります。

実際、読書量が減った理由として最も多いのは「情報機器で時間が取られる」の43.6%、次いで「仕事や勉強が忙しくて読む時間がない」の38.9%です。

ただ、多くの生徒や社会人と接してきた私は、それとは別に、「本を読むことへの心理的なハードル」を自分で高くしている人も少なくないと感じています。

2/3 PAGES
3/3 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数