「どうせ本を買うなら、せっかく本を読むなら、最初から最後まできちんと理解したい」と考える人は少なくないでしょう。
知らない言葉が出てきたら調べる。難しい説明があれば、わかるまで何度も読み返す。前のページの内容があやふやになれば、もう一度戻る。
とてもまじめな読み方です。
もちろん、1冊の本を時間をかけて深く読み込むことには大きな意味があります。小説でも専門書でも、何度も読み返すことで、はじめて気づけることがあります。
ただし、「どんな本でも、最初から最後まで、すべて理解しなければならない」と考えてしまうと、とたんに「読書のハードル」が一気に上がってしまいます。
「本=全部理解しなければ」と思っていませんか?
とくに、これまで知らなかった分野を学ぼうとするとき、この「完璧主義の読み方」は、かえって読書を妨げる大きな要因になります。
たとえば、マーケティングや会計など、はじめて学ぶ分野の本を手にすると、知らない専門用語が出てきます。
その意味を調べて、読み進む。すると、また知らない言葉が出てくる。それも調べる。
そうしているうちに、まだ10ページしか読んでいないのに、すっかり疲れてしまい、「この本は自分には難しすぎる」と思って、本を閉じてしまうこともあるでしょう。
しかし、新しい分野の本を読んで、最初からすべて理解できないのは当然のことです。
・今の自分に必要のない部分なら、すべてを細かく覚えようとしなくてもいい
・逆に、「ここは自分にとって重要だ」と感じたところは、立ち止まってじっくり読めばいい
私が東大合格を勝ち取るような生徒たちにいつも指導していたのは、「『わからないところがあるのは当たり前』という気持ちで読み進める」「すべてのページを同じ濃さで読む必要はない」ということでした。
読書がなかなか進まない人は、読むスピードそのものが遅いというよりも、「すべてを理解してから先へ進まなければ」という自分自身のルールによって、前へ進みにくくなっているのかもしれません。


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