店舗の中で発生する業務全般、つまりドリンクの作成からレジ係、テーブル拭き、トイレの清掃まですべてバリスタがする仕事だ。
バリスタの業務内容は、大きく5つに分けることができる。
エスプレッソバーのバリスタ(エスプレッソマシーンでコーヒーを淹れる場所の担当、主にホットバーと呼ばれる)、コールドバーのバリスタ(フラペチーノなどの冷たいドリンクを作る場所の担当)、レジスター(オーダー受付、レジ会計)、オーブン担当(サンドイッチなどをオーダーに合わせてオーブンで温める場所の担当)、そしてカスタマーサポート(30分刻みでドリップコーヒーを淹れ、バーで必要なものが足りなくならないよう補充し、店内の隅々を適宜巡回しながらテーブルや床を清掃する仕事)。
これらすべてが滞りなく行われることで、店舗の営業を続けることができる。
私が一番苦手なのはオーダーの対応、つまりレジでの業務だ。スターバックスのレジ係はただオーダーを受けるだけではなく、ドリンクに関するアドバイスもできるように熟知することが欠かせない。
ラテを頼もうか、カプチーノを頼もうか迷っているお客様に、その中間にあたるといえるウェットカプチーノ(wet cappuccino)を試してみてはどうかと提案し、それをオーダー画面でコメントとして入力できなくてはならない。
甘いものがあまり好きではないという人には特定のシロップを半分に減らす提案をできるよう、どのシロップがどれくらいの量で入っているかまで知り尽くしている必要がある。
スターバックスのキャラメルマキアートにはバニラシロップもキャラメルシロップも入っている。そのどちらをどれだけ減らすかをバリスタはアドバイスできなくてはいけないのだ。
今日もオーダーをきちんと受けることができるか、仕事を始める前から心配になる。多様なお客様のアクセントと会話スピードにうまく適応できるのか、ドリンクのオプションをすばやく正確に入力できるのか。
メニューをようやく全部覚えたと思った矢先に、新しいドリンクが発売される。夏にはスッキリとしたドリンク、秋にはハロウィンがテーマのメニュー、年末にはホリデイ仕様のドリンクがいくつも登場する。
新しいドリンクが発売されるたびにレシピを覚え、作り方を練習し、さらにはオーダーシステムへの入力方法にも慣れておく必要があるというわけだ。
スマートなスターバックスの研修
業務が複雑だからか、スターバックスのバリスタの研修はかなり緻密だ。私が受けたスターバックスの研修は2週間にわたり、朝の6時半から午後2時まで1日7時間半ずつ行われた。


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