医師は科学者であると同時に職人でもあり、大学医学部は職業訓練校の要素もある。日本で一番頭脳明晰な学生たちが医師という職業でいいのかと思ってしまう。
医学部受験の面接試験で教授たちは何を見ているか
そういう話を東大医学部の元教授としていたら、最近では東大医学部を卒業しても医師にならない人が一定数いるらしい。きちんとしたデータは見つけられなかったが、起業したり、外資系のコンサルタント会社に就職する人もけっこういるという。
うーん、いや、ぼくとしてはノーベル賞を取れるくらいのサイエンティストを目指してほしいと思っているのだが……どうだろうか?
最後に医学部受験の面接について触れておこう。現在、すべての医学部受験には面接試験が課せられている。
最近、ぼくはある本を読んで腰を抜かしてしまった。その本には、面接が医学部受験の最大の害毒で、教授たちは自分たちに逆らうような学生を面接で振り落としていると書かれていた。そうやって教授の権威を維持するのだそうだ。
本を売るためにセンセーショナルに書いているのかもしれないが、この言説には何の根拠もないはずだ。ひろゆきさん風に言えば、「それってあなたの感想ですよね」という感じである。感想か妄想か、ここではこれ以上書かない。
面接で教授たちは何を見ているか。それは受験生のコミュニケーション能力である。医者の技術は、問診・視診・聴診・触診・打診とある。この中で一番重要なのは、問診である。患者との間でコミュニケーションが取れなければ医療は始まらない。
みなさんはトロッコ問題というのを知っているだろうか。これは有名な倫理課題。


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