その傾向はほかの調査でも変わらない。
連合総合生活開発研究所(連合総研)の調査(「勤労者の仕事と暮らしについてのアンケート調査(第51回勤労者短観)26年6月)では1年前と比較した賃金収入の変動幅と物価上昇幅の差について聞いている。
「賃金収入の変動幅は、物価上昇より大きい」、つまり賃金上昇が物価上昇を上回っている人の割合は、20代では11.1%、賃金と物価の上昇幅が同程度の人が21.8%となっている。少なくとも物価に見合う賃金を受け取った人は32.9%もいる。30代では物価に見合う賃金を受け取った人は28.5%だ。
それに対して40代は物価高を上回る賃金をもらった人は8.1%、同程度の人が18.8%で計26.9%にとどまる。50代では物価高を上回った人は6.7%、同程度が12.4%、計19.1%にすぎない。
物価高を下回る賃金しかもらえなかったと回答した40代は57.3%、50代は66.7%にのぼっている。大多数の中高年層は物価高を上回る賃金からほど遠い状況にある。
「子どもの教育費」に手をつけざるをえない家庭も増加傾向
物価高に対応するには当然、家計費を節約する必要がある。連合総研の調査では、世帯収入減少を見込む層がこの1年間で何らかの費目で支出を切り詰めていると回答した割合は77.8%。
年代別では20代が60.9%と最も低く、高いのは50代の71.6%、40代の67.5%となっている。
切り詰める費目では、衣料費、外食費、遊興交際費、耐久消費財の購入費用、理容・美容にかける費用、家での食費が昨年に続いて40%を超えている。
そこには含まれないものの、「子どもの教育費(塾やおけいこごとも含む)」は25年4月の18.5%から26年4月は21.8%と3.3ポイント上昇している。子どもの教育費に手をつけざるをえない家庭も徐々に増えつつある。
当然、自身のお小遣いの削減も避けられない。前出の住友生命保険の調査では、40代の削減前の1カ月のお小遣いは3万6661円だったが、削減後は2万3566円で約1万3000円減少。同様に50代も3万6048円から2万2742円と、約1万3000円も減少している。
世間では戦後最長の景気が続いているといわれるが、中高年世代にとっては受難の日々が続いている。


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