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トム・クルーズの最新作が「日米で桁違いの大コケ」した納得の理由 北米初動は主演作で"19年ぶりの大波乱"

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トム・クルーズの異色で野心的な最新作「DIGGER/ディガー」
「大いなる陰謀」(2007年)以来の“桁違いのコケ方”で話題(写真:「DIGGER」公式ホームページより)
  • 猿渡 由紀 L.A.在住映画ジャーナリスト
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2017年には、日本での公開が中止になったダーレン・アロノフスキー監督、ジェニファー・ローレンス主演の「マザー!」が「F」評価の屈辱を味わった。「DIGGER」もおそらく観客が想像していたものとは相当違ったはずだが、ここでも評価は割れて真ん中に落ち着いたということか。

「DIGGER」は、2度のオスカー監督賞に輝くアレハンドロ・G・イニャリトゥとクルーズの初めてのコラボレーション。クルーズが、特殊メイクで髪の毛が薄くなりお腹が出た姿に大変身することも注目を集めた。

なのに、なぜこんな結果になったのだろうか。

※以下、ネタバレを含みます。映画を未見の人はご了承の上、お読みください。

作中で行われる「種明かし」が観る者をうんざりさせる

最も大きな理由は、ストーリーの構造だ。

話は、石油業界の大富豪・ディガー(クルーズ)が、自分の会社のせいで自然が破壊されたと知るところから始まる。だが、映画が始まってかなり経ったところで、これは劇中劇だったとわかるのだ。ディガーは、「Fossil Fools」という舞台劇の主人公で、演じるのは、カーティスという俳優。そこから映画はお芝居の中と外を行き来し、つまり、クルーズはディガーになったりカーティスになったりする。

(写真:「DIGGER」公式ホームページより)

この種明かしを知って「面白い!」と思うか、「なぜこんな複雑なことを」「自己陶酔だ」と思うかは、観る人次第。米国の映画業界誌「The Hollywood Reporter」の批評家デビッド・ルーニーは、「本作はあまりにメタ的で、観ている側は耐えがたい疲労感とともに、映画が自己満足の穴にはまり込んでいくのを見届けることになる。そして、耳をつんざくような1時間がまだ残っていると気づき、げんなりするのだ」と書いている。

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