こんな親子がいました。
●父親(85歳):実家で1人暮らし。要支援2。老犬タロウ(16歳)と暮らす
父親は身のまわりのことはできますが、足元がおぼつかない状態。それでも、1日1回の散歩を続けています。しかし、老犬タロウも足元がおぼつかず、散歩中にドテンと倒れてしまうことがあります。
ある日、散歩中、タロウが倒れ込み、支えようとして父親も転倒。自分で起き上がれず救急搬送されました。
幸い大事には至らず軽い打撲で済み、父親は入院せずに帰宅。警察に預けられていたタロウのことはユタカさんが迎えに行きました。
「警察からの帰り道、これ以上、父にタロウの世話は無理だと思いました。でも、私の暮らすマンションは犬を飼うことは禁止されています。それに、私も妻も犬を飼ったことがなく、冷たいようですがタロウと生活したい、とは思わなかったんです」とユタカさん。
ユタカさんは、父親にタロウを手放すことを進言しました。
ユタカ 「オヤジ、もうタロウを飼うのはムリだ。手放そう」
父親 「ムリとは、どういう意味だ。ぼくが責任を持って、看取る。放っておいてくれ」
ユタカさんと父親の思いは平行線です。
ユタカさんは、「犬の『里親』募集サイト」でタロウの新たな飼い主を見つければいいと考えていました。
「終生飼育」の責任あり
しかし、ペットの譲渡とは、そんなに簡単な話ではありません。
そもそも、動物の飼い主は、終生飼育(寿命を迎えるまで適切に飼育すること)する努力をしなければいけないことが法律で定められています(動物の愛護及び管理に関する法律)。動物を飼う責任はとても重いのです。


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