自動運転には運転士が乗務し一部の操作を行う場合、運転士以外の係員が乗務する場合、完全無人運転といったさまざまなレベルがある。
無人運転に不可欠な技術の1つが前方障害物検知システムである。2つのレンズで物体を立体的に識別するステレオカメラ、1秒間に数万~数百万回のレーザー光を照射し、レーザーの反射光が戻ってくるまでの時間や反射光の強さから、対象物までの距離と形を点群データで取得するLiDAR(ライダー)など、複数のセンサーを組み合わせることで検知精度を高めている。この列車に搭載されているシステムは、300~500m先の視界をカバーできるという。
JR東日本の試験とそっくり?
担当者によれば、「このシステムのハードウェアはクラス430とミレアで同じものを使っているが、ソフトウェアは2種類あり、クラス430向けはボッシュが、ミレア向けはシーメンスが開発した」とのこと。2つのソフトウェアを比較することで、どちらが優れているかを検証しているのだ。
試験車両の前にはダミーの人形、ショッピングカート、さらに猪の模型が置かれていた。前方障害物検知システムを使って、これらが障害物であることを検知する試験を行うためのものだ。
これと同じものを以前、日本で見たことがあった。JR東日本が2022年12月、京浜東北線のE233系の運転台にステレオカメラを搭載して、走行しながら前方のマネキンを撮影、画像解析して障害物として検知し、注意喚起を行うという試験の様子を公開していた。JR東日本とドイツ鉄道は1992年から鉄道に関する技術交流を続けているので、両者が似ていても不思議はない。

