今回、そんな人間の本質に進化心理学で迫り、左派と右派、女性と男性、集団主義と個人主義など、ヒトとその社会を「つながり」と「自主性」という2つの欲求の綱引きで説明するとともに、現代人の不幸の原因はこの2つの欲求のバランスの崩れにあると指摘する『誰かと一緒にいたいけど、1人になりたい:つながりと自主性の進化心理学』について、ティネクト代表取締役の安達裕哉氏に話を聞いた。前編に引き続いてお届けする。
注意されない時代に失われる「気づく機会」
社会や組織が自主性を重視する方向に向かった結果、つながりを作る、人と共に働くということに対する感性がかなり落ちていると思います。
新入社員に「ちゃんと挨拶をしなさい」と注意したら、「なんで挨拶しなきゃいけないんですか?」と聞かれたという冗談のような話もありますが、「人間社会では、私は敵じゃないですよということを相手に示さなければいけないんだよ」なんて丁寧な説明を、普通上司はしてはくれませんよね。
さらには、パワハラやモラハラと言われることを恐れて、上司側もお客さま側も、なにも言わなくなってしまう。すると新人は、自分の行動を修正する機会を失って、重要度がわからなくなってしまいます。



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