――「骨太ショック」をどう捉えていますか。
「骨太ショック」という呼び方自体、因果関係を単純化しすぎていると思う。長期金利や為替は、国内外の金利、インフレ期待、国債需給、地政学上のリスクなど、多くの要因で動く。骨太方針の文言だけで市場変動を説明するのは適切ではない。
もっとも改革を仕掛ければ、それによって困る人もいる。そういう人にとっては「骨太ショック」なのだと、あるエコノミストが述べていた。
残念ながら、総理や財務相の言葉を切り取り、真意とは違うメッセージを広めることによって市場を揺さぶろうとする人もいる。刻々と変わる相場の中で、切った張ったの大勝負をするのがそういう人たちのビジネスだから、それは仕方がない。
一方で、原案の意図が十分に伝わらず、「財政規律を放棄した」「日銀の利上げを牽制した」と受け止められた面があったことは、政府として重く受け止めなければならない。
だからこそ、政府側はファクトベースで政策の全体像を説明する必要がある。市場との対話をしっかり行い、政策の考え方を透明性高く一貫して説明することが大切だ。
日銀との関係も同じで、日銀の自主性を尊重しつつ、政府と日銀が十分な意思疎通を図り、それぞれの役割を果たしていく必要がある。
――骨太方針については、「市場が原案の修正を迫った」とも報じられました。
原案が公表されれば、いろいろな人がいろいろな立場からコメントをする。当然のことだ。最終的な骨太方針は、そうした意見も踏まえて政府・与党内で議論して、閣議決定したものだ。「市場に迫られて政策を転換した」ということではない。
むしろ、原案の意図をより明確に伝える表現に整えたと理解している。ただ、「骨太ショック」という言葉には、少しマッチポンプ的な感じもした。
「プライマリーバランス一本足打法」から転換
――第2次改造内閣発足時の総理からの指示書にも、「責任ある積極財政に対する市場の信認を確保していくため、透明性高く一貫した説明をする」とありますね。
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