日産自動車の主要サプライヤーで、自動車用ドア部品などを手がける河西工業の経営が大きく揺れている。東洋経済の取材で、河西工業株を買い進めているイクヨのほかに新たな大株主が浮上していることが判明した。
河西工業は9月15日を基準日に、証券保管振替機構(ほふり)に対して株主情報を請求する「総株主通知請求」を行った。通常、上場企業が株主名簿を更新するのは、本決算や半期決算の年2回だ。だが河西工業は決算とは別に、「臨時」の名目で今年5月以降、毎月ペースで総株主通知請求を実施。異例の高頻度で最新の株主名簿をチェックし続けている。
現在、河西工業が神経をとがらせているのは、同社株を取得しているイクヨの動きだ。三菱自動車や商用車向けにバンパーなどの樹脂部品製造を手がけるイクヨは、今年4月に河西工業株を9.5%取得し、6月には11.6%まで買い増した。
このとき、イクヨは2027年3月末までにTOB(株式公開買い付け)の義務がない29%程度へ河西工業株の保有比率を引き上げることを宣言している。イクヨの動きを警戒するのは一見、自然に見える。
ただ、河西工業株を5%以上保有するイクヨは保有割合が1%以上増減した場合、財務局へ大量保有報告書の提出が義務付けられており、河西工業が毎月株主構成をつぶさに確認する必要性は薄い。
河西工業が頻繁に最新の株主名簿を更新しているのは、大量保有報告書に現れない“ある大株主”が浮上しているからだ。
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