〈思わぬ展開〉うな重チェーン「鰻の成瀬」運営会社の身売りで騒動勃発、株売却を決めた山本社長と他の株主が対立

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鰻の成瀬
一時は約400店舗にまで拡大した「鰻の成瀬」(撮影:梅谷秀司)

突然浮上した売却話はぬるりと滑っていくのか。創業から3年半、急成長で話題をさらったうな重チェーン「鰻の成瀬」の行方に不透明感が漂っている。

「鰻の成瀬」は2022年9月に横浜で1号店が開業。職人のいらない標準化されたオペレーションと最安価格1600円の格安うな重を武器に、フランチャイズ(FC)メインでスピード出店を進めた。一時は約400店舗まで拡大したが、勢いが失速し足元では約270店舗となっている。

運営会社はフランチャイズビジネスインキュベーション(FBI)。その山本昌弘社長がFBI株を売却することになった。保有する52.5%の株をすべて手放す。

FBI買収に名乗りを挙げたのは、東証スタンダード市場に上場するAIフュージョンキャピタルグループ(AIフュージョン)だ。4月中旬に子会社化すると、3月31日に発表した。山本社長と個人株主1名が持つ計58%のFBI株を5805万円で取得する。

「同意なしでは譲渡できない」とする株主間契約

ところが、山本社長らの株売却に反発する動きが表面化している。

「山本社長が売却を決めたと知ったのは、AIフュージョンの発表文を読んだとき。かなりショックを受けた」

そう語るのはFBIの主要株主の1人だ。この株主によると、FBIには「書面での同意なしでは株式を譲渡できない」とする株主間契約が存在している。それにもかかわらず、今回の山本社長らの株式譲渡契約締結の事実については事前に知らされず、書面で同意した事実もないという。

さらに、株主であるN&SパートナーズとFBI取締役も務める早坂直樹氏は、法的手段に踏み切った。4月1日、同意のないままでの山本社長による株式売却を禁止する仮処分を東京地裁に申し立てた。

フランチャイズビジネスインキュベーションの株主構成

4月9日、N&Sパートナーズはリリース文を公表。そこでは、同日付けで申し立てが認められ、10日朝には仮処分決定が発令される予定だと記した。これにより「山本氏による本件会社株式(FBI株)の第三者への譲渡は法的に禁止される」(N&Sパートナーズ)。

山本社長らの株売却をめぐってはさらなる法廷闘争に発展しかねない。うなぎ登りから暗転した「鰻の成瀬」。フランチャイズ加盟店オーナーたちは、先行きが見えない状況にしばらく置かれそうだ。

売却に反発している株主たちは次の一手をどう取るのか。詳細は東洋経済オンラインにて『【独自】うな重チェーン「鰻の成瀬」運営会社の身売り話で法廷闘争が勃発/山本社長の株売却に他株主が怒りのストップ』をご覧ください。
田口 遥 東洋経済 記者

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たぐち はるか / Haruka Taguchi

食品・飲料・酒類・たばこ業界を担当。岩手県花巻市出身。上智大学外国語学部フランス語学科卒業、京都大学大学院教育学研究科修了。前職は公務員で、教育格差や社会保障にも関心。映画とお酒、そのへんの野草を取って食べることが好き。

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