──資源エネルギー庁長官として異例の任期4年目に入りました。留任に当たっての抱負や課題認識は。
資源エネルギーをめぐる政策課題は山積している。特に重要なのが、エネルギーの安定供給の確保だ。
今年に入り、中東からの原油、天然ガスの調達において、ホルムズ海峡経由での供給が実質的に途絶える事態が発生した。わが国は以降、過去最大規模となる石油の国家備蓄の放出などで対応しつつ、代替調達を進めてきた。
その結果、全体の供給力は確保できている。しかし中東情勢は引き続き非常に厳しい状況が続いている。わが国のエネルギー確保に万全を尽くしていきたい。
もう一つの課題として、今申し上げたこととも関係するが、このタイミングで構造的な対応をしていく必要があると考えている。高市早苗総理からも指示をいただいているが、ホルムズ海峡など特定経路への調達依存度を低減させていくとともに、特定経路に依存しない供給構造を早期に構築していきたい。
8月には高市政権の下で、「エネルギー需給構造の強靱化総合パッケージ」(パワーGX〈グリーントランスフォーメーション〉)という新たな政策が打ち出された。今まで進めてきたGXをパワーアップ・加速し、化石燃料の調達先多角化・リスク低減および、投資拡大を通じたエネルギー転換、供給力確保、効率向上の2本柱から構成されている。
年内にその内容をより具体化させ、予算や制度も含めた政策パッケージとして取りまとめるように指示を受けている。今後、(法案提出も含めて)そのための作業を加速させていく。
原子力バックエンド事業を前進させる
──AI(人工知能)データセンター投資の活発化などに伴い、電力需要が再び増加するとの見通しも(電力広域的運営推進機関などから)示されています。
2025年2月に閣議決定された第7次エネルギー基本計画でも明示したが、AI時代の到来やデータドリブンな社会への移行に伴い、電力の供給力の確保が大きな課題となっている。それこそ、(原子力発電所数基分に相当する)ギガワットクラスの需要増も想定される中、再生可能エネルギーや原子力などの脱炭素電源を初めとする供給力の確保を加速していく必要がある。
今年春には東京電力ホールディングス・柏崎刈羽原発6号機の再稼働が実現し、現在も安定運転を継続できている。また、新規建設に向けて関西電力・美浜原発での調査も始まった。7月には政府の原子力関係閣僚会議において、将来の新規建設の見通しなどの方針が決定された。これらの取り組みをしっかりと進めていく。
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