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「利上げ=株安」という「常識」が、2026年の日本株には当てはまらない「明確な理由」とは何か

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日米とも今後さらなる利上げが予想されているが、筆者は利上げの性質が違うと断言する (写真:ブルームバーグ)
  • 平野 憲一 ケイ・アセット代表、マーケットアナリスト
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その1つは、日米の利上げが“同じ利上げ”ではなく、性質がまったく異なるということだ。まずアメリカの状況を確認したい。FRB(連邦準備制度理事会)は9月のFOMC(公開市場委員会)で0.25%の利上げを実施し、誘導目標レンジは3.75〜4.00%に到達した。さらにケビン・ウォーシュFRB議長は会見で「インフレは依然として高い」「金融環境は十分に引き締まっていない」と述べ、追加利上げの可能性を示唆した。

だが、FOMC参加者19人のうち18人が示した金利見通しによると、12人が「年内あと1回」で利上げが終了すると見ている。つまり、アメリカの利上げはすでに“終盤”にあり、2026年の追加利上げは残り1回がメインシナリオだ。利上げのピークアウトが視野に入る局面であり、株式市場にとっては「悪い利上げ」ではなく、むしろ正常化に近い意味合いを持つ。

日本の利上げは金融正常化のプロセス、円高にはなりにくい

一方、日本はまったく異なる局面にある。日銀は年内に政策金利を1.50%へ引き上げる見通しで、2027年にも利上げ余地を残す。日本の利上げは、アメリカのようなインフレ退治のための急ブレーキではなく、あくまで金融正常化のプロセスである。景気を冷やすほどの利上げはできず、国債市場の流動性や住宅ローン負担増を考えれば、日銀は緩やかなペースを維持するしかない。つまり、日本の利上げは“景気を壊さない利上げ”であり、株価の重石にはなりにくい。

この日米の利上げの性質の違いが、為替にも大きく影響するだろう。しかし、年内同時利上げで、金利上限がアメリカ4.25%、日本1.50%になったとしても金利差は依然として2.75%である。

これは“ドル高通貨”の構造であり、キャリー取引ではドル買い・円売りが続き、急激な円高は起こりにくい。さらに、日本の利上げは正常化であり、円高を強く押すタイプのものではない。加えて、投信の海外資産投資、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の外債比率上昇、日本企業の海外M&Aなど、フローは円安方向に働いている。日本の介入ラインも1ドル=160円前後に存在し、逆に円高の限界を作る。結果として、円高は150~155円程度で止まりやすく、企業業績を大きく損なうほどの円高にはなりにくい。

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