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キャリア・教育

"キレイ"な提案書を出した会社が落とされ"フツー"の提案をしたライバルが勝った深いワケ 「AI営業の痛恨のしくじり」

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AI時代だからこそ、コミュニケーションをもう一度、再定義する必要がある(写真:Ushico/PIXTA)
  • 横山 信弘 アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役会長
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しかし、実践レベルで深く使い込んでいくと、どうだろう。少なからず私はそこまでの実感がない。もちろん、私のレベルが低いのかもしれないが、今のところまったく万能ではないし、正直に言えば、使うべきではない領域もかなり見えてきた。

いろんなAI研究者が、日々いろいろな可能性を紹介してくれるが、現場での実践経験が少なければ、正しいことを教えてくれるとは限らない。だからこそ、私たち自身が実践しながら、そのポテンシャルを見極めていくしかないと思う。

そもそもAIは「理解」していない

先日、とても興味深い書籍を読んだ。それが、岡野原大輔著『ヒトとAI』(岩波新書)である。この書籍には、AIは物事を理解しているわけでも、考えているわけでもない。大量のデータを学習し、パターンを分析しているだけなのだ、と書かれてあった。

そして驚かされるのは、AIを活用していると、

「理解が先にあるわけではなく、結果が先に出てしまう」

という体験を、し続けることになることだ。私たちは病院で処方箋をもらうとき、なぜその薬が効くのか、臨床データを確認してから信じるわけではない。効くと言われたら、その通りに飲む。なぜ飛行機が空を飛ぶのか、原理を知らなくても、私たちは飛行機に乗る。このように「理解していなくても」結果を、そのまま受け入れているのだ。

医師や航空機には、長年の実績と検証の積み重ねがある。しかし私たちがふだん活用しているAIの出力には、そこまでの裏付けがあるとは限らない。パターンとして「らしく」見えるものを出しているだけ、のケースも多いはずだ。

それでは、冒頭の営業のエピソードの話に戻ろう。なぜあの提案書は、一蹴されたのか。それは「顧客理解」がないまま、AIが出した結果をそのまま疑うことなく使ってしまったからだ。具体的なポイントは、次の3つだろう。

(1)現場への訪問回数が、単純に少なかった
(2)現場の言葉や判断基準が反映されていなかった
(3)精度の高さそのものが、かえって不自然さを際立たせていた

それでは、一つひとつ解説していこう。

(1)現場への訪問回数が、単純に少なかった

まず第1のポイントは、この営業が、打ち合わせにわずか1度か2度しか足を運んでいなかったことだ。現場もほとんど見ていない。どんなに立派な提案書が完成されていようとも、そもそも汗をかいていない。そのような姿勢の会社に任せられるのか? と顧客が受け止めたのだ。このような情緒的な面が理解できないと、AI時代に仕事を任せられないだろうと私は考えている。

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