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ライフ #開業医がこっそり教える医療のリアル

《新生児手術は年9例》間近に迫る地方小児医療崩壊の足音…「少子化」と将来の「小児外科医不足」が患者家族に強いる負担

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赤ちゃん 手
しっかりと治療ができる医師が育たなければ、困るのは患者です(KJ-ArtFilms/PIXTA)
  • 松永 正訓 医師・ノンフィクション作家
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地方はどうやって小児医療を持続していけばいいのか。考えられるのは3つ。患者が長距離を移動するか、医者が長距離を移動するか、患者データを移動させるかである。

ぼくはいつも言っているが、いい病院とは自宅の近くにある病院である。遠くてもいい病院に行きたいという患者もいるだろう。セカンドオピニオンならそれでもいいと思うが、通い続けることを考えた場合、「遠い」=「よくない」である。

次のようなアンケート調査結果を学会発表で聞いた。4割もの親が死ぬリスクが少ないなら片道5時間までなら遠方の病院に通うと答えたというのだ。

いやいや、ありえないでしょ? 片道5時間って、東京から博多ですよ。それに、施設間でそんなに治療成績に差があってはいけないし、実際に今の日本にはないと思う(希少疾患は別)。

つまり問いの立て方が現実離れしている。このデータに基づいて、施設の新設は無理だから患者に長距離を移動してもらいたいと言いたいのかも。

日常疾患はスポーク病院、新生児外科疾患や小児がんはハブ病院

確かに病院の新規建設には無理があるので、既存の病院はあらゆる努力をしていくべきだろう。

たとえば、ICT(Information and Communication Technology)によって、患者のデータを病院間で共有し、患者の治療方針を複数の病院の医師たちで話し合う。これはすでに行われているし、これからもますます繁用されていくだろう。

ハブになる病院、スポークになる病院。その連携が大事。ハブ・アンド・スポーク体制をしっかり作ってICTでつなぐことが重要になる。

鼠径ヘルニアなどの日常疾患はスポーク病院で対応し、新生児外科疾患や小児がんはハブ病院で。新生児外科疾患は緊急性が高いので、ここだけはドクターヘリを利用して患者さんに移動をお願いしたい。

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