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高校入試《私立の併願確約》が授業料無償化で崩壊寸前?"グレーな慣行"任せの行政・・・滑り止めなく窮地の受験生も

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今、高校入試の「併願」に異変が起きているという(buritora/PIXTA)
  • 東田 高志 高校受験塾講師・教育系インフルエンサー
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だが、問題の本質は単なるルール違反にあるのではない。本来担うべき「受験生のセーフティネット」の確保を、私立高校の暗黙のグレーな慣行に長年丸投げしてきた行政の姿勢そのものにあると考える。

さらに今、建前と実態のねじれの中で支えられてきたこの併願システムが揺らいでいる。少子化が進む中、併願制度を実施してきた私立高校が生き残りをかけて、学校そのものの姿を変え始めてきた。

ある私立高校は中高一貫校化し、募集の主体を中学入試へと移した。別の私立高校は、併願基準を年々引き上げ、対象となる学力層を絞っている。かつて「オール3」の受け皿だった私立高校も、リニューアルと称して進学校化に舵を切り、学力中下位層を受け入れなくなった。

受験生を脅かす「併願校の枯渇問題」

私立高校の授業料無償化政策もこの流れに拍車をかけており、私立高校は年々、「併願」の基準を強気に打ち出すようになっている。

併願制度を設けるにしても、「合格を確約する」のではなく、入試当日の最低得点を条件として設ける私立高校も出てきた。青稜高校(品川区)は、27年度入試から、併願で受験する生徒についても、3科合計100点を下回った場合は不合格とする。3科で100点を下回る受験生は少ないだろう。だが、重要なのは点数そのものではない。

これまで「併願」とは、第1志望の公立高校に挑戦するための“安全網”だった。いわば、行政が長年依存してきた「私立頼みの歪んだ安全網」が、私立側の都合によって、少しずつ穴が開き始めているのだ。「100%の合格が確約される併願私立高校がある」ことを前提に組み立てられてきた高校受験の仕組みそのものが、変わらざるを得なくなっている今、そのツケを直接払わされるのは、行き場を失う受験生である。

とくにその影響を最も受けるのが、学力中下位層だ。都内ではこれまで、私立高校の併願を「安全網」として確保したうえで、第1志望の都立高校に挑戦することができた。ところが、併願を確保できなければ、都立高校の一発勝負に挑むしかない。

そして、万が一不合格になれば、定員割れした都立高校の2次募集に応募する。この2次募集を事実上の「滑り止め」として位置づける受験スタイルが、今増えつつあるという。

では、このような状況の中で、受験生やその保護者はどう動けばいいのか。

まず意識したいのは、最低でもオール3以上の内申点を確保することだ。中学1、2年生の段階から、近隣の私立高校がどの程度の内申点を併願基準としているのかを調べておきたい。

ちょうど来春入試に向けた各高校の基準が発表される時期でもある。早い段階から複数の高校の基準を比較し、自分の子どもの内申点でどこまで選択肢を持てるのかを把握しておくことが重要だ。

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