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なぜ金融機関は急ぐのか?「フロンティアAI・量子・コーディングAI」時代の"中期経営計画&来期予算策定"4つの視点

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会議の様子
(写真:Ushico / PIXTA)
  • 大元 隆志 ベイカレント・コンサルティング シニアエキスパート
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なぜなら暗号通信は自社と、接続先の双方でPQC移行に完了している必要があり、自社がPQC移行対応済みの暗号を利用していても、接続先が未対応であればPQC暗号を利用せずに通信が成立しているケースもある。このような状況を想定し、実際の通信フローを実機から取得するような試みも検討されている。

筆者がパケットキャプチャから実際の暗号成立状況を分析した事例。クライアントはPQCを要求しているが、サーバー側に拒否されている通信がある(画像:筆者提供)

PQC移行は長期的な取り組みとなることが予想されるため、まずは小さく始める計画をたてクリプトインベントリ作成に着手する議題を盛り込むべきである。

③ AIエージェントを含んだAIガバナンス策定

第3は、AIガバナンス策定である。すでに国内でもAI活用は当然のものとなっており、AIガバナンス策定済みの企業も多い。しかし、一言でAI活用といっても、すでにAIは多様な広がりを見せており大手企業が現在抱えている共通の課題はClaude Code等の「コーディングエージェント活用」のためのAIガバナンス策定である。

企業におけるAI活用の成熟度は、まずChat型AIの利用に始まり、多くの場合は現状のAIガバナンスはこの段階を対象としたものにとどまっている。ここから、社内データとの接続、コーディングエージェントによるAIエージェント作成や、自社サービス開発といったように、AI活用の応用編を想定したAIガバナンスまで整っている企業はまだ少数である。

現状、経営層や現場社員からコーディングエージェント利用のリクエストを要請されても、ガバナンスや安全性の観点から社内でのコーディングエージェント解禁に踏み出せずにいる企業や、企業競争力維持の観点から制度未整備のまま解禁に踏み切っている企業が混在しているのが実情だ。

筆者の感覚では後者の方が多い印象を持っているが、最近の「AIエージェントの暴走」ニュースを契機に、ガバナンスを整えようとする企業からの相談が増加している。

当然のことながら、AI活用の速度を止めることは、AIによる競争力向上の競争から降りることになる。一方でAIはより多機能となり、想定外の動作をした時の影響は計り知れない。

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