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キャリア・教育

【東大21人・医学部191人合格】新御三家でも突出、豊島岡女子学園が圧倒的な進学実績を叩き出す理由

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豊島岡女子学園
東京・豊島区にある豊島岡女子学園(写真:MARODG / PIXTA)
  • 久保 佳那 ライター・ブックライター
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豊島岡が掲げる3つの校訓「道義実践・勤勉努力・一能専念」(写真:筆者撮影)

「コツコツと真面目に努力できる、勤勉でいられる、それが人から信頼を得ることにつながります。社会人になってからも、本当に大事なことだと思っています。豊島岡では『真面目』は最高の褒め言葉です」

なかでも「一能専念」は、豊島岡らしさの核となる言葉だ。その人だけが持つ特有の才能を見つけ、磨くことが人を生かすという考え方で、後編で触れる「クラブ活動の全員参加」もこの方針に基づいている。

探究教育と高校募集廃止、「尖った学校」への道

竹鼻氏が着任以降、学校は少しずつ変わっていく。その象徴が探究教育への取り組みだ。探究とは、自分で身近な課題を見つけ、「問いを立てる」ことから始まる教育だ。調査、分析、実験、データ収集を通じて課題解決を試行錯誤し、仲間と協働するなかで主体性や協働力を養う。

15年から「アカデミックデー」と呼ばれる全校規模の探究発表会を開始し、同年から「モノづくりプロジェクト」も始めた。当初は校内の希望者のみが対象だったが、18年からは他校の生徒や男子生徒も参加するコンテスト形式に発展している。

豊島岡女子学園「アカデミックデー」の様子(写真:豊島岡女子学園提供)

さらに、科学甲子園やキャリア甲子園などの校外イベントに生徒がチャレンジし、活躍も目覚ましい。実は、もともとは生徒を校外のイベントに参加させることには消極的だった。生徒から希望があっても、なかなか許可を出していなかった時期もあったそうだ。

しかし、あるとき、生徒を積極的に校外のイベントに参加させているという他校の校長の記事を読む機会があり、「やりたいことがある生徒は、どんどん外に出そう。そして、世界の広さを知ることも学びになるはずだ」と考えるようになったという。

一方で、豊島岡は生徒全員がクラブに所属するルールになっているため、部活と校外活動や探究活動の両立は難しい。探究活動が盛んになり、18年度には文部科学省からSSHの指定を受けることができた。これを機に、探究活動を授業時間に組み入れることで、生徒がやりたいことをすべて経験できるようになると考えた。探究活動を全員必修にするための資金と仕組みを得ることができたのだ。

豊島岡女子学園の探究活動の様子(写真:豊島岡女子学園提供)

当初、SSH指定の申請をする際には、文系教科の教員などから「理系重視ではないか」という懸念の声が上がったこともあった。しかし、竹鼻氏は「論理的思考は、文系理系にかかわらず誰にでも必要なものである」と説明し、理解を得たという。

さらに22年度からは高校募集を廃止したが、中学の募集定員は増やさなかった。

「探究教育を充実させたい、一人ひとりをきめ細かく指導したい。そのためには生徒数を絞ることが必要でした」と竹鼻氏は語る。

生徒数を絞ったため、卒業生数は23年の359人から25年は240人へと3割以上減少している。それでも東大や医学部への合格者数は高い水準を維持している。数を絞ることで、一人ひとりの可能性を最大限に引き出す体制を整えてきたことが、いまの豊島岡を形づくった。

後編では、「塾いらず」と言われる受験指導体制の実態や、運針・クラブ活動など豊島岡の学校生活に迫る。

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