カーボンニュートラルに向けたEV、ハイブリッド車などの電動車の多様化、SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)に代表される知能化、さらに関税や国際紛争など地政学的なリスクの多様性によって、いまは先読みがしづらい。
そのうえで、2輪・4輪メーカーの経営方針や事業戦略がフレキシブルになっている。独立系で中規模の部品メーカーであるミクニにとっては、メーカーからの発注も予測できない時代に突入している。
次の100年ビジョン「VISION 2033」
2023年、ミクニは創立100周年を迎えた。このタイミングで、次の100年を生き抜くための最初の10年である、2024年度から2033年度までの長期ビジョン「VISION 2033」を公表している
「豊かな社会づくりに貢献する」という企業理念のもと、ブランドメッセージは「つくる まもる ひらく」とした。
キャブレターで培ってきた匠の技で、つくる――。
安全に燃焼させる技術で人々を、まもる――。
そして、新たなるモータリゼーションを、ひらく――。
これらはまさに、ミクニの歴史と生き様を象徴するものだ。
お題目を並べるだけではなく、ミクニは事業変革に向けて本格的に動き出した。キーポイントは「人」だ。
次世代の人づくりとして、幹部候補の社内育成プロジェクト「フューチャー ミクニ プロジェクト」を拡充。その中で、参加した中堅・若手社員が経営陣とともに、ミクニを本気で変革していこうという議論を約2年にわたり積み重ねてきた。
そして、具体的な活動計画である「総合商品計画」が、2026年4月から実行フェーズに入っていまに至っている。総合商品計画は、直近の中期経営計画と連携する、ミクニ事業の骨格を決める存在なのだ。
今回、総合商品計画の概要については、商品戦略質室・理事・室長の石井卓氏から、技術面は執行役員・技術戦略担当・海外R&D/インド技術担当の唐澤利夫氏から、そして生産面では執行役員・サプライチェーン本部長・生産・調達戦略担当・菊川事業所長の渡部修氏から、それぞれ本音を聞くことができた。


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