損益分岐点が、なぜそこまで競争環境に影響するかというと、人口減少や高齢化で商圏規模はゆっくりと縮小するため、損益分岐点が高い店舗から順に市場から退場する、という事象が起きるからだ。例えば、年間15億円だった商圏が12億円に縮小すると、分岐点13億円の店は赤字化して退場させられるが、3億円の店なら4店舗、1億円の店なら12店舗存続することができるし、急に0になったりはしない。

もはや「大型ディスカウントコンビニ」か
さらに、フード&ドラッグの中でもこの試算で非食品部分が最も小さいゲンキーは、ドラッグストアから発祥しているが、生活必需品ワンストップの利便性からみれば、もはやドラッグストアではなく、大型のディスカウントコンビニなのかもしれない。

大規模小売店舗立地法の届け出件数の図表にゲンキーは出てこないのだが、それはこの会社の標準店舗面積が届け出基準1000㎡をちょっと下回った990㎡に設定されているからで、フード&ドラッグとしては小さめの店になっている。損益分岐点を低く抑えるため、法的届け出の手間を省きつつ、コストと品揃えのバランスでこの大きさにしているらしい。そこに生鮮品を含めた食品を一通り揃え、医薬品、化粧品、消耗品雑貨を取り揃えているため、日々の生活必需品の補充には十分なのである。
このよろず屋が北陸から東海地方の消費者の支持を得て、成長を加速しつつある。


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