実は、この会社は自前のインフラを備えていて、プロセスセンターという生鮮、惣菜などの食品加工センターまで完備しているのがすごい。このインフラは生鮮、惣菜を供給するチェーンとしては、ローコスト運営には欠かせない装備ではあるのだが、食品スーパーでもローカル大手クラスでないと備えていない(フード&ドラッグではクスリのアオキが持っている)。
生活必需品ワンストップ機能を備えつつも、ほどほどサイズの店で、インフラの力でローコストを実現するというオペレーションについては、国内屈指の小売業であると評価できる。こうしたローコスト運営の仕組みを武器に、ゲンキーが縮小する国内市場で今後頭角を現すことは確実であろう。
1万店舗を目指す壮大な挑戦
売り上げ2200億円を超えたゲンキーではあるが、物流の効率性を重視することからドミナント出店を守り、まだ福井、石川、岐阜、愛知、滋賀の5県にしか展開してはいない。彼らの経営戦略という資料をみると、「まだ5つの県しか出店していない。将来的出店余地は42都道府県にある」と書いてある。資料の最後には「2040年 1万店舗チェーンストア企業への挑戦」と明記するその時点の想定売り上げは、4兆円ということになる。

壮大で驚くかもしれないが、これまでの経緯を見る限り、決して荒唐無稽な話でもない。チェーンストアがこれまで体験して来なかった縮小市場での急成長を、ゲンキーは本気で実現しようとしているのである。


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